症例について
発達障害とは?
発達障害は、生まれつき脳の発達が通常と異なるために、幼児のうちから症状が現れ、通常の育児では上手くいかない場合があります。
成長するに伴い、自分自身のもつ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じる事があるかもしれません。
ですが、発達障害は「先天的なハンディキャップ」ではなく、「一生発達しない」ということでもありません。
発達の仕方が通常の子どもと異なりますが、支援のあり方により、それがハンディキャップとなるのかどうかが決まるといえます。
発達障害児の割合
文部科学省により2012年に全国の公立小中学校で約5万人を対象にした調査結果で、「発達障害の可能性のある」とされた児童生徒の割合は、「1クラスに2人程度」は発達障害の傾向があるという調査結果が出されています。
ここで注意するべきなのは、通常学級に通う児童生徒を対象にしているため、知的障害のある子(特別支援学校などに通っている発達障害児)等はデータから除かれており、実際の数字は6.5%よりも高い可能性があることです。
その一方で、あくまで周囲の(発達障害について知識のある)教職員等が見立てたデータであり、医師の診断を受けた割合が6.5%ではない事は理解しておく必要があります。
なお、この「6.5%」という数字は、発達障害の全体を考えた数字であり、より細かな分類は以下のように形になっています。
細かい部分にこだわってしまい、課題を時間内に終える事ができない
限られた時間の中で「作業」「学業」「仕事」をこなすために必要な考え方を学んでいきます。
どの順序で取り組むか作業工程を図や表にして説明し、時間内で終わらせる重要性を意識づけていきます。
失敗や体験などから自尊心が低く、不安感が強く自発的な発信が苦手
質問や相談のタイミング・言葉の選び方・態度などの方法について指導していきます。
集団の中で答えが明白な指導をしたり、二択の中から選ばせるなど、本人の考えを表明できる機会を持たせます。
人付き合いが苦手。
集団への興味はあるものの不安がある
ゆっくりと自尊心を高めながら、他の人とのコミュニケーションの頻度や質を高めていきます。
個々の状況により、適当かどうかは相談しながら適宜進めていきます。
学習中など落ち着きがなく、周囲の様子が気になり集中できない
学習時間と休憩時間のメリハリをつけ、感覚が過敏のお子さんには、刺激の少ない壁側やパーテーションを利用して、外部からの刺激を抑え取り組みやすい環境での支援を行っていきます。
当施設では、お子さまをお預かりする貴重な時間を大切に使う事をお約束いたします。